作り方

  1. <室温が20℃を下回る場合> 冷蔵状態の牛乳パックを開封せずに、電子レンジに入れます。500Wで、1000mLなら2分、500mLなら1分ほど温めます。*1
  2. 牛乳パックの口を開け、ダヒ種菌1袋分を注ぎます。
  3. 牛乳パックの口を閉じ、口をしっかり押えながら軽く振ります。
  4. 静かに置いて固まるのを待ちます。室温により固まるまでの時間が異なります。*2

    一定温度の水に浸けて発酵した実験結果です。20~25℃では室温では数時間多く時間がかかります。はやく発酵させたい場合は、1.の手順のように、あらかじめ牛乳を温めてください。

  5. 牛乳パックのふたを開け、のぞき込みながら牛乳パックを静かに傾けてみてください。固まって動かなくなったら完成です。
  6. 冷蔵庫に入れて冷やしてください。(2時間程度。温かいと酸味を強く感じることがあります。涼しい時期にはそのままでも美味しく召し上がれますが、冷蔵庫で保管してください。)
  7. 牛乳パックの口を押えながら振って砕き、出やすくして、またはドリンク状になめらかにしてお召し上がりください。
    1週間程度はお召し上がりになれますが、出来立ての美味しいうちにお楽しみください。

*1 20℃程度になります。50℃以上の牛乳に種菌を入れると、乳酸菌が熱で死滅してヨーグルトができません。牛乳を45℃以下まで冷ましてから種菌を入れてください。
*2 ダヒが固まってから冷やすまでに時間がたつと、酸味が増すことがあります。安全のため24時間以内には固まったことを確認し、冷蔵庫に入れてください。
20℃を大きく下回ると発酵が進みません。暖かい部屋で作ってください。うまく作れない場合は、ケフィア用またはヨーグルト用の、牛乳パックを加温する器具、またはヨーグルトメーカーをご利用ください。

植え継ぎについて

ダヒは通常、数回以上の植え継ぎが出来ます。
出来上がったヨーグルトと牛乳を使って、新たな種菌を使わずにダヒを作れます。

ご注意事項

  • ・ダヒの種菌は、複数の乳酸菌をブレンドして作られています。植え継ぎをすると乳酸菌のバランスが変わるので、全く同じ味や食感が保たれるわけではありません。美味しく感じられなくなったときは、種菌のお取り換え時です。
  • ・長期にわたり植え継ぎをすると、雑菌が増殖するリスクが増加します。1か月での種菌の取り換えをお勧めします。
  • ・でき上がりが酸っぱくなったり、固まらなくなったときは、雑菌が繁殖したり、乳酸菌が減少している可能性があります。作ったものはお飲みにならないで、新しい牛乳と新しい種菌で作りなおしてください
  • お子様に与える前に、保護者の方が匂いや味に異常がないことを確かめてください。乳幼児に植え継ぎをしたヨーグルトを与えることはお避け下さい
  • ・作業前に手洗いを徹底し、牛乳パックは衛生的に扱ってください。牛乳パック以外の容器やスプーンなどを用いる場合は、熱湯をかけて殺菌してください。
  • ・植え継ぎに関しては、品質保証の範囲外になります。植え継いだヨーグルトを召し上がった後に生じた事象に関しては責任を負いかねます。
  • ・ダヒの種としての能力はヨーグルトの完成の時点から低下していきます。1週間以上たったダヒではうまく発酵できない場合があります。

植え継ぎの手順

これからダヒにする牛乳の、5~10%のダヒが、種として必要です。
例えば1Lの牛乳パックで作るなら、50~100mL程度のダヒが必要です。

  1. 種にするヨーグルトを、牛乳パックの口を押えながら10秒程度よく振ります。(出来上がるヨーグルトのダマをなくすため)
  2. <室温が20℃を下回る場合>新しい牛乳パックを開封せずに、電子レンジに入れます。
    500Wで、1Lならで2分、500mLなら1分ほど暖めます。
  3. 新しい牛乳パックの口を開け、種とするヨーグルトを入れても溢れないように、少々出します。
  4. ダヒヨーグルトを、新しい牛乳パックに入れます。
  5. 牛乳パックの口を押えながら軽く振って混ぜます。
  6. 静かに置いて待ちます。新しい種菌から作るときよりも、短い時間で出来ることがあります。
    発酵にかかる時間の例(25℃のとき・室温により異なります)

    新しい種菌(製品粉末)からの発酵 13時間の場合
    発酵して1日たったダヒを種とする場合  7時間
    発酵して4日たったダヒを種とする場合  9時間
    発酵して1週間たったダヒを種とする場合  12時間
  7. 牛乳パックのふたを開け、のぞき込みながら牛乳パックを静かに傾けてみてください。固まって動かなくなったら完成です。
  8. 冷蔵庫で冷やしてお召し上がりください。

オススメの牛乳

成分無調整牛乳が全般的におすすめです。

最近はふた付きの牛乳パックに入った製品が販売されています。ヨーグルト作りにおすすめします。
ふたが付いていれば、女性のお客様でも振るのが簡単です。また発酵中密閉できて、より衛生的です。
でき上がった後は、開け閉めの際に中身が飛び散りません。壁面に付着したクリームが乾いたり、酸化したりしにくいので、美味しさもより長く保てます。

すっきりした飲み口がお好みなら、タカナシの「北海道さわやか家族(北海道さわやか酪農)」もおすすめです。これを使うと乳脂肪分1.6%と、低脂肪(~1.5%)に近いながら、まろやかな味わいに仕上がります。脂肪が少ないので、壁面にクリームが付着して残ってしまうことも軽減します。
さらに無脂肪の牛乳を使えば、無脂肪、無加糖、無添加のヨーグルトになります。無脂肪乳は「タカナシおいしい無脂肪乳」をお勧めします。

各種牛乳の特徴

牛乳の種類 おすすめポイント 注意点
普通牛乳/成分無調整牛乳(超高温殺菌) ほどよく脂肪分を含み、コクと香りが引き立ちます。当社イチオシの味。 時間がたつとクリームが乾燥して固着したり、酸化して風味が変わることがあります。出来立てがベスト。少人数なら500mLで植え継いでいくのも良いでしょう。またはふた付きの牛乳がおすすめです。
無脂肪乳(超高温殺菌) 脂肪分を極力抑えたい人に。 コクに欠けたり、風味が鋭く感じられることがあります。何かと合わせるなら問題ありません。
低脂肪乳(超高温殺菌) 脂肪分をそこそこ気にする人に。さっぱりした飲み口が好きな方に。 製品により乳脂肪分0.5~1.5%と開きがあるので、確認してお選びください。乳脂肪分が高いほどコクが出ます
低温殺菌牛乳/パスチャライズド牛乳 牛乳固有の味がヨーグルトに引き継がれ、バリエーションができます。 牛乳固有の味が引き継がれて美味しいことがありますが、美味しくないこともあります。出来上がり(カード)が柔らかくなる場合があります。完全には殺菌されていない牛乳です。発酵が失敗して腐敗する可能性があるので、注意してください。小さいお子様やお年寄り、体の弱い方は特にお気をつけください。

全ての牛乳(または牛乳様製品)で作れますか?

「乳飲料」の多くはヨーグルトになりません。
「無脂乳固形分」(タンパク質、炭水化物、ミネラル等の割合)が8%以上の製品が、ヨーグルトになる目安です。
いちご牛乳や抹茶ミルクといった飲料では、乳固形分が少ないため、ダヒ種菌で発酵させると上部に少し固まりができ、ほとんどが水状のものが出来ます。ただし牛乳に対して4分の1程度の割合でこのような製品を混ぜるなら、均一なヨーグルトができます。

ヨーグルト作りでは、固まることが重要です。固まることは、乳酸菌が働いて酸性となり、保存に適する状態になったしるしです。固まらない場合は、召し上がらないでください。

固めのヨーグルトは作るには?

ダヒの種菌の場合、ほかの乳酸菌と比べると出来上がりが柔らかいので、振ると簡単にドリンク状になります。しっかりした固形ヨーグルトにするには、以下の方法があります。

・ 無脂乳固形分が多めの牛乳・製品を選びます。森永乳業のプレミルなど、タンパク質が多い製品は、硬い仕上がりになります(風味は変わります)。
・ クリーム分が多い牛乳を使います。(ジャージー牛乳など)
・ 脱脂粉乳を加えます。
水切りしてギリシャ風ヨーグルトにします。